草1本抜くために

毎日畑に通う。

夏野菜は草を積んでおけば微生物が分解した栄養だけで、十分に育つ。

だから基本はリビングマルチだ。

草は買って敷くこともあれば。

抜いてしまうことも

引きちぎることもある。

私がすることは草の管理と収穫だけだからだ。

毎日通って、そんなに変わるかと思うが、

昨日は気にならなかった草1本が今日は気になることがある。

つまり草1本を引き抜くためだけに畑に行くことの繰り返しだ。

自然農は放任農法ではない。

野菜に任せるのだが、野菜は動けないのでその分を人間が手助けしてあげると喜んでくれる。

痒いところに手が届く農法。

人間も手が届かない背中をやさしく掻いてくれるような、気遣いやおもてなしは嬉しいもんだ。

自然の循環を断ち切るような薬剤や肥料を与えなければ

人は永遠に大地と共に生きていける。

私は自分本意でいいと思う。

自分が気持ちよく生きていけるようにすれば、

自ずと周りの人も暮らしやすい環境になっているはずである。

自分だけの幸せなんてないことに来づけるだろう。

太陽、水、大地。

全部無償で我々人間に与えてくれている。

植物や微生物も同じだ。

エゴなどない。

ムダなどない。

全てはとどなることなく、生まれ、還る。

一瞬の人生、還るまでにみんなが笑えるオチャメな花でも咲かせてやりたい。